会長あいさつ
山口県小学校長会長就任にあたって
総会において皆様のご承認をいただき、令和6年度山口県小学校長会 会長を拝命いたしました下関市立豊浦小学校の大田一夫と申します。
会長職とはどのようなものか、この数ヶ月考えて参りました。その中でふと思い出したのは2校目の学校で体育主任をしていたときのことです。400名近くの児童の前にたち、笛や号令で思い通りに動かすことに腐心していた私はイライラしていました。「なぜしっかりとできないんだ。なぜ動かないんだ。」そんな時、私のクラスの子供がこう言いました。
「先生、ぼくは『お前たち』じゃないよ!」一瞬意味が分からなかったのですが、おそらく私が朝礼台の上で「お前たち、お前たち」と言っていたのだと思います。でもその子は「ぼくはお前たちではなく、一人の個人なんだ」そう言いたかったのだと思います。校長会も同じです。皆様、お一人お一人に一つの学校があり、子どもと職員・地域があって、その学校の校長先生です。そして日々その課題や成果に向けて努力をされています。小学校長会とひとくくりにまとめるのではなく、皆様お一人お一人の悩みをどうやって解決していけばいいのか、一緒に悩んだり考えたりする校長会でありたいと思っています。
さて、今年度小学校長は271名でスタートしました。年々減っていく小学校の数を考えると、今後の小学校長会のあり方も持続可能な仕組みに変えていくべき時が来ていると考えています。今後、理事会を通じて、様々なご提案をさせていただこうと思っています。どうぞ忌憚のないご意見をお寄せいただけたらと思っています。
また、この11月8日には、中国地区小学校長会教育研究大会山口大会が開催されます。奇しくもニューヨーク・タイムズで訪れてみたい街ベスト3に入った山口で行えることは、まさに運命だと思っています。昨年から中国地区の他県の校長先生にご紹介させていただいているのですが、来られる方は期待に胸膨らませていると思います。おもてなしの気持ちで、せっかく1日学校開けてきたのだから、何か学べることがあった。誰かとつながって、これからいろんな関わりが持てた。そんな縁のある研究大会を目指していきたいと思っています。どうぞ成功に向けて頑張っていきましょう。
会員の皆様、今も頭の片隅では学校のことが気になっていませんか。私もそうです。でもだからこそ、こうしていろんな校長先生に相談できるってありがたいことですよね。きっとおられるはずです。「そうだよね」ってわかってくれる仲間が。それは校長室で一人悩む我々にとって大きな光です。職員に、教頭に、言えない愚痴を聞いてもらえる。どうかそんな会になればと思っています。これから1年間、どうぞよろしくお願いいたします。
令和6年5月
山口県小学校長会
会長 大田一夫